「古事記」のイザナギ(夫)・イザナミ(妻)の国生み神話では、7番目に生んだ島とされ、江戸時代には金山の島として栄えた日本最大の離島、佐渡。島内各地には、自然豊かな景勝地や歴史的スポットなど多彩な魅力が詰まっており、自然と歴史が織りなす温暖な理想郷!そんな佐渡を2泊3日のツアーで楽しんできました。
第1回目は、「海の飛行機」と呼ばれるジェットフォイルに乗船して、佐渡の最北端①二ツ亀に位置する「SADO二ツ亀ビューホテル」へと向かいます。
[1日目]
東京駅11:40発の新幹線とき319号に乗車し、約2時間で新潟駅に到着。ここからタクシに分乗して新潟港へ。
新潟港15:30発のジェットフォイルに乗船。
ジェットフォイルは“海の飛行機”と呼ばれ、水中翼を使って船体を海面に浮上させることで時速80キロの超高速で走行可能。飛行機製造で知られる「ボーイング社」が開発した船。
飛行機のようにシートベルトを締めて出航。新潟港から佐渡の両津港までは、通常のカーフェリーだと2時間半掛かるのが、何と67分!
生憎の曇り空だが、雲の隙間から太陽が顔を出してきた。
ようやく佐渡が見えてくる。雲の形が龍のよう?
沈みゆく佐渡の夕陽がお出迎え!
4時半頃、佐渡・両津港に到着。バスで初日の宿「二ツ亀ビューホテル」へ直行する。
SADO二ツ亀ビューホテル
二ツ亀ビューホテルは、佐渡最北端に位置し、景勝地「二ツ亀」を眼下に見下ろす全室オーシャンビューが魅力のホテル。カーテンややトリム等、緑を基調とした室内がさり気なくお洒落で、建物の年季を感じさせない。
夕食は、板長おまかせ海の幸会席。小鉢「もずく」、タコとホッキのカルパッチョサラダ、お造り「鰤・鯛・帆立・イカ・牡丹海老」、サザエのつぼ焼き、鰤味噌漬け、鰤大根、豆乳蒸し、お寿司「カンパチ・サーモン・蒸し海老」、天ぷら「海老・穴子・茄子・しし唐」と品数、ボリューム共に満点。
佐渡の地酒も多数用意されており、逸見酒造の純米酒「至」を一合(980円)注文する。柔らかい舌触りに加え、純米酒だけあって米の旨みも堪能できる。ホテルの人の話では、この「至」は東京などにはあまり出回らず、貴重な酒だと説明してくれた。
佐渡産コシヒカリ、わかめと葱の味噌汁。デザートは、おけさ柿シャーベットとケーキ。さらにコーヒーも付いてくる。これだけ戴くと、血糖値の上昇が心配(笑)!
夕食後は、ホテルの外に出て佐渡最北端での星空鑑賞。周囲は海で光が少なく、満天の星空が望めたのだが……残念ながら写真ではお伝えできない!
[2日目]
朝起きて、朝食の時間まで「二ツ亀」付近の散策に出掛ける。
ホテルは、山小屋のような造り。
二ツ亀
二ツ亀は、二匹の亀が寄り添うように並んで見える小さな島。
「二ツ亀」は、佐渡島の北側の海岸線である「外海府海岸」(そとがいふかいがん)の北端に位置する。「外海府海岸」一帯は海岸段丘が発達しており、奇岩、奇勝が連続している。また、この辺りは、「佐渡弥彦米山国定公園」にも指定されている。
ホテルを出ると「二ツ亀遊歩道」があり、「二ツ亀」がいきなり目の前に飛び込んでくる!
丘の上に建つホテルから海に向かって二ツ亀遊歩道を降りていく。丘の中腹辺りから眺める早朝の景色がとても美しい。
二ツ亀の島の近くにも、飛び石のように小島が連なっている。一番右にある島には「ミクリ岩(兜岩)」という名前が付いている。
近辺の海水の透明度は佐渡随一を誇り、目の前に広がる二ツ亀海水浴場は「日本の快水浴場100選」に選ばれる程。また左端に見える「大野亀」と共に『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』で二つ星として掲載されている。
二ツ亀は、「沖の島」と「磯の島」と呼ばれる二つの島からなっている。また、二ツ亀はトンボロ現象といって、潮の満ち引きにより満潮時には島、干潮時には陸繋島となる。
二ツ亀の表面を拡大してみると、最近「玄武洞」で見たように、規則正しい割目が柱のようになる「柱状節理」のよう。太古の昔に作られた経緯が同じなのかもしれない。
散策から戻り、朝食。
朝食は、佐渡産のコシヒカリに、鮭・海藻を中心とした副菜の和食。佐渡産のコシヒカリは、魚沼産ほど「モッチリ」感は無いものの、粘りもあり、噛んでいて後から甘みが感じられる。朝食の主役はやはり御飯で、多数の副菜は御飯の引き立て役に過ぎない。
また、朝食はアカモクの味噌汁。
アカモクはワカメやめかぶなどと同じ褐藻類の海藻で、佐渡では「長藻(ナガモ)」とも呼ばれている。海藻特有のくさみが少なく、めかぶよりさっぱりとした味で、シャキシャキとした食感と粘りが特徴。
朝食後は、「二ツ亀」近くにある「願」集落、賽の河原、標高約167mの一枚岩の絶景が魅力の「大野亀」の散策です(続く)。
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