1990年の年末から1991年の年始にかけてパキスタンを旅行しました。
旅の概要ですが、①モヘンジョ=ダロ遺跡、②カラチ、③ハラッパー遺跡、④ラホール、⑤ペシャワール、⑥スワット地方、⑦タキシラ、⑧イスラマバードの順に回りました。
第7回目は、ガンダーラ最大の都市遺跡タキシラ観光です。
[8日目]
この日は、スワット・セレナホテルで朝食後、イスラマバードまで250kmを超えるバス長距離移動です。最初に、昨日見学したタフティ・バーイ遺跡近くまで一旦戻ってから、タキシラ遺跡へと向かいます。
マラカンド峠
途中、マラカンド峠を通過する。
このマラカンド峠は、かつて玄奘三蔵や多くの仏教僧も超えたと言われ、遠い昔に想いを馳せる。
サカコートの町でひとまず休憩後、昨日見学したタフティ・バーイ遺跡近くにある、インダス川とカブール川の合流スポットへと向かう。
インダス川・カブール川合流点
アフガニスタン中央東部のパグマン山地に発し首都カブールを通過しているカブール川は、ここでハラッパやモヘンジョ=ダロの文明の発生源となったインダス川へと合流している。
ハッサン・アブダル
タキシラ遺跡観光前に、近くのハッサン・アブダルで昼食。
近くにある郵便局。ここでもアーチ状の窓。
バザールも散策。
ターバンを巻いたイスラム人でごった返している。
タキシラ
午後、タキシラ見学。見どころは、駅近くにある博物館と、郊外に点在する遺跡群(山岳仏教遺跡のジョーリヤーン、都市遺跡のシルカップ等)。
タキシラ博物館
先ずは博物館を見学。ガンダーラの展示としてはペシャワール博物館に次いでしっかり展示されている。
有名な「頭部だけの仏像」。
ジョーリヤーン遺跡
タキシラ博物館から車で約15分、タキシラの町を一望できる丘の上にある山岳仏教遺跡。僧侶の暮らした僧院区と、主ストゥーパ(仏塔)と奉献ストゥーパのある塔院区がある。
塔院区にあるストゥーパ。ストゥーパの各壇にはストゥッコ(化粧漆喰)の装飾が美しく残っている。
ストゥーパに彫られた細やかな像。西洋人のようだが、ヘレニズム文化の影響を受けたガンダーラ美術らしい。
頭部の欠けた坐仏像。
外からの眺望。タキシラの町を一望できる。立っているのは管理人か?
僧侶の暮らした僧院区。中庭を囲み僧房が並んでいる。
浴室。
集会所。
貯蔵庫。
給仕室。
台所。遠くから眺めると、幾何学模様のようにも見える。
大きさの異なる石が上手く組み合わされている。
シルカップ遺跡
タキシラ博物館の直ぐそばにある都市遺跡。紀元前2世紀にギリシャ人が侵入して建設された。町はギリシャの都市計画に基づいて碁盤の目のような街づくりになっている。
メインストリート。かつてこの道に沿って商店が多数並んでいたそうだ。
右下にある四角い穴は通気孔?排水孔?
整然とした街区が続く。
メイン・ストリートを進むと、この先、仏教寺院の跡等が残っている。
大きな円形状のスペース。
保存状態の良いストゥーパ。土台が無く、地面に直接設置されている。
最も有名な「双頭の鷲」のストゥーパ。
階段の右側にある装飾。左側にイラン風アーチ、右側にインドの塔門が描かれ、これらがコリント式柱で区切られている。また、左側のイラン風アーチ上には「双頭の鷲」が飾られている。
階段左側にある装飾。右側に比べて損傷度が激しいが、右側と同じ装飾に見える。
ラーワルピンディー
夕刻、イスラマバード着。隣町にあるラーワルピンディーのパール コンティネンタル・ホテルへ。
プールのあるラーワルピンディー随一の高級ホテル。プールの水面にイルミネーションが映っている。
パキスタン最後の夜。
伝統楽器を使った演奏が彩りを添える。
翌日の午前中はフリータイムなので、食事後は添乗員の部屋で夜更けまで宴会。
最終日は、イスラマバード市内観光です(続く)。
コメント