自然と歴史が織りなす黄金の理想郷・佐渡の旅(7:最終回)

クラブツーリズム

古事記」のイザナギ(夫)・イザナミ(妻)の国生み神話では、7番目に生んだ島とされ、江戸時代には金山の島として栄えた日本最大の離島、佐渡。島内各地には、自然豊かな景勝地や歴史的スポットなど多彩な魅力が詰まっており、自然と歴史が織りなす温暖な理想郷!そんな佐渡を2泊3日のツアーで楽しんできました。

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第7回(最終回)は、「古事記」の国生み神話に由来する⑥「夫婦岩」と、⑦「トキの森公園」の見学です。

七浦海岸

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新潟県佐渡市の二見から鹿伏までの約10kmにわたり変化に富んだ岩場が続く海岸線。夕日に照らされた景色が美しく、日本の夕陽百選にも選ばれている。日本海に突き出した「橘の長手岬」や「春日崎」、「高瀬の夫婦岩」(目の前)など、見所となるスポットも多い。

めおと岩ドライブイン

f:id:YOSHI88:20220303124242j:plain景勝地夫婦岩」の目の前に建つ「めおと岩ドライブイン」で昼食。

f:id:YOSHI88:20220304100227j:plain2階の食堂では、「海鮮丼」「ブリかつ丼」など海の幸が中心で、ツアー客は「海鮮丼」の昼食。量的にはやや物足りないが、目の前には七浦海岸が広がり、絶景が楽しめる。

f:id:YOSHI88:20220303125013j:plain食事後は、近くの海岸を自由散策。

f:id:YOSHI88:20220303125225j:plain岩礁が多い典型的な隆起海岸の風景が広がる。

高瀬の夫婦岩

f:id:YOSHI88:20220305105859j:plain佐渡島で「古事記」の国生み神話に由来するとされる大きな二つの岩が「高瀬(たこせ)の夫婦岩(めおと岩)」。

f:id:YOSHI88:20220305110158j:plain向かって右が夫の岩で高さ22.6m、左側が妻の岩で高さが23.1m。七浦海岸の波を受けて寄り添うように立っている。

f:id:YOSHI88:20220305102428j:plain写真左端のハートマークのある「夫婦(めおと)岩物語」の看板によると、イザナギイザナミは国産みの後、疲れを癒やすため自らの分身となる岩を作ったとされ、その分身がこの夫婦岩であり、後の島々はこの夫婦岩から生まれたとされる。

f:id:YOSHI88:20220303125456j:plainこの周辺は「高瀬(たこせ)」と呼ばれているが、これは神様が住んでいる天上を意味する「高天原」と地上を結ぶ瀬であったためともいわれている。

f:id:YOSHI88:20220303131439j:plain夫婦岩」観光後、「トキの森公園」へと向かう途中、幸運にもトキの群れに遭遇。

f:id:YOSHI88:20220304105146j:plainトキの大群が飛び立つ瞬間も間近で観察。

トキの森公園

f:id:YOSHI88:20220303131826j:plainトキの森公園は、佐渡島の中央部に広がる国中平野の東側、新穂地区にあり、公園には「トキ資料展示館」と「トキふれあいプラザ」の二つの施設がある。

f:id:YOSHI88:20220303131731j:plain公園入口付近にポツンと佇むトキの郵便ポスト。

トキ資料展示館

f:id:YOSHI88:20220303132315j:plain「トキ資料展示館」では、トキの生態や歴史、保護の取り組みを学べるほか、保護センターのトキをケージ越しに見学することができる。

f:id:YOSHI88:20220303132346j:plainf:id:YOSHI88:20220303132407j:plainはく製標本、骨格標本、映像資料、保護増殖に関するパネルなどが展示。

f:id:YOSHI88:20220303132651j:plainトキはかつて、ほぼ日本全土で普通に見られる鳥だったが、農薬の使用、生息地の改変などの環境破壊が起こり、1952年「特別天然記念物」に1960年「国際保護鳥」に指定されたが、その頃にはすでに20羽前後にまで減少した。

f:id:YOSHI88:20220306090311j:plainその後、日本におけるトキの最後の生息地となった新穂地区(旧新穂村)にトキ保護センターが設置され、現在では保護センターを中心に島内外の施設で約200羽が飼育されている。

f:id:YOSHI88:20220303132833j:plainf:id:YOSHI88:20220303133051j:plain園内に隣接した「佐渡トキ保護センター」でトキが飛翔可能な大型ケージ内に飼育されており、佐渡の象徴「トキ」を間近で観察できる。

トキふれあいプラザ

f:id:YOSHI88:20220305221506j:plain「トキふれあいプラザ」では、飼育しているケージ内の植栽や水田等を佐渡の自然に近い状態にしており、トキがエサを食べに「観察窓」近くまで来るように工夫されている。

f:id:YOSHI88:20220303133632j:plainしかし、残念ながら、トキは奥の方の止まり木に留まったままでで、「観察窓」まで寄ってこなかった

f:id:YOSHI88:20220303133910j:plain公園入口近くにある「トキのもり売店」。

f:id:YOSHI88:20220306095128j:plainここでは、初日の夕食で飲んだ純米酒「至」を購入。

f:id:YOSHI88:20220303133846j:plain見学を終えて待っていると、丁度郵便局員が郵便物の回収に来る。このポスト、トキのオブジェとかではなく、実際に使用されているようだ(笑)。

f:id:YOSHI88:20220303134331j:plain「トキの森公園」を後にし、両津港へと向かう。

f:id:YOSHI88:20220303134424j:plain両津港15:30発の新潟港行ジェットフォイルに乗船。

f:id:YOSHI88:20220303134449j:plain帰路、佐渡方向に沈みゆく夕陽が美しい。このツアー、佐渡の夕陽の出迎えで始まり、佐渡の夕陽の見送りで終了。

f:id:YOSHI88:20220305191723j:plain16:30頃新潟港に到着。ここからタクシーに分乗して新潟駅へ。

f:id:YOSHI88:20220305191815j:plain新潟駅に到着した頃は、辺りは真っ暗。新潟駅17:44発の新幹線とき340号で帰京。

(終わりに)

佐渡は、豊かな土壌と気候に恵まれており、平野部は良質な米の栽培地として知られ、南側は温暖な気候で果物栽培も盛んで、リンゴからみかんまで収穫できる。これまで寒い雪国だと思っていたので、みかんまで栽培されていたとは驚きだった。

また、古事記の国生み伝説の残る佐渡島内各地には、自然豊かな景勝地やパワースポットなど多彩な魅力が詰まっており、今回、特に、佐渡に広がる大地の魅力を堪能できた。

巨大な一枚岩のパワースポット「大野亀」、冥途との境にあるとされる「賽の河原」、佐渡最大の海底溶岩の浸食によりできたとされる溶岩洞窟「琴浦洞窟」、トルコ・カッパドキアに似た荒涼たる風景の「尖閣湾」、天上を意味する「高天原」と地上を結ぶ瀬であったともいわれる「高瀬(たこせ)の夫婦岩」等、佐渡の自然が創り出した奇跡のアートとも言えるような絶景は素晴らしかった。

佐渡の魅力は、2〜3日では味わいきれないとされるので、今度は6月頃「大野亀」に登ってトビシマカンゾウを眺めたり、「ドンデン高原」や「加茂湖」などの今回行けなかったジオパークにも足を延ばしたいものだ。

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