昨秋、日本南端の島々、沖縄・八重山諸島を旅しました。島巡りのターミナルとなる石垣島から、西表島、由布島、竹富島の順に巡り、最後に有人島として日本最南端に位置する波照間島へ。
今回は、「ハテルマブルー」と称される美しい海が印象的な日本最南端の地⑤波照間島です。
[3日目]
ツアー3日目は終日自由行動。オプショナルとして「日本最南端の有人島 波照間島ツアー」に参加する。
ホテル(アートホテル石垣島)で朝食後、送迎バスで離島ターミナルへ。
八重山諸島へ渡る船会社は3社あるが、波照間島までの航路を運航している会社は安栄観光の1社のみ。
石垣港11:50発の安栄観光の高速船「あんえい88号」に乗り込む。
竹富島の横を通り、
西表島近くまで来ると、かなり波が強くなってくる。
昨日は、天候不順のため、波照間島までの便が欠航したらしい。今朝起きるまで高速船が運行できるか心配だったが、不安を吹き飛ばすような良い天気。
約80分程で波照間港に到着。
波照間島
波照間島は、「果てのうるま(サンゴ)」という意味からその名がついたといわれる。
既に安栄観光のバスが停車している。運転手と地元女性ガイドに、ツアー客7名ほどの総勢10名弱で出発。
学童慰霊碑
波照間港からバスに乗って間もなく見えてくる「学童慰霊碑」。太平洋戦争の際に波照間島の島民は西表島の東側にある浜へ強制的に疎開させられたが、この時多くの子供がマラリアで命を落とした。この子供たちの霊を慰める碑。
コート盛
琉球石灰岩を積み上げた建造物で、琉球王朝時代に海上を監視していた歴史ある火番所。標高約60m(コート盛は約4m)の頂上からは波照間島を一望でき、晴れは日には遠く西表島も見ることができる。
居酒屋あがん
昼食は、地元で人気の居酒屋。店名の「あがん」とは、波照間の言葉で芋のこと。
店内は、テーブル、カウンター、お座敷があり、意外と広い。
定番の八重山そばは、あっさりとした味わい。
店の近くで、山羊と遭遇。鎖でつながれており、飼われているようだ。
一面に広がるサトウキビ畑 。
近くには、ダイニングバーもある。本日泊まりなら、寄ってみたかった。
日本最南端の駐在所
建物の上部に、青色で日本地図が描かれてある。波照間島の場所は赤色で表示され、日本最南端の地を実感。
波照間島灯台
波照間島の中央部の小高い丘にある。かつては日本で最南端の灯台と称されていたが、2007年、小笠原諸島に位置する沖ノ島に沖ノ島灯台が出来てからは、その「最南端」と呼ばれる地位を失い、今はひっそりと年を重ねている。
風力発電用風車
島の北東部にある風力発電用風車。2009年に建てられた国内初の可倒式で、台風などの強風時には倒しておくことで破損防止可能。
波照間空港
波照間空港は、以前、石垣空港との路線を開設していたが、2008年に休止。その後、第一航空の就航を見越し、2015年に新ターミナルをオープン。
しかし、未だに定期航空路線には使われておらず、緊急輸送等のみに使用されている。
星空観測タワー
波照間島は「星空に一番近い島」と言われ、全88星座のうち84星座を観測でき、21個ある1等星も全て見られる島。日本本土では見ることが難しいとされる南十字星も12月〜6月の期間は見ることができる。星空観測タワーは屋上に設けられた開閉式の天体ドームが見事で、200mm屈折式望遠鏡が設置されている。明かりが少なく気流も安定しているこの場所は、絶好の天体観測地。
日本最南端の証
「星空観測タワー」で竹富町観光協会が発行している「日本最南端の証」を500円(税込み)でゲット。
到達年月日の入った証明書が入っている。
日本最南端の碑
「波照間之碑入口」と書かれた地点からは、両側が石積みの奇妙な歩道が形成されている。
このくねくねと蛇行した歩道は「蛇の道」と呼ばれており、日本の全47都道府県から集められた石を散りばめて造られている。これには「戦争で内地と離ればなれにならないように」という切なる願いが込められているそう。
「蛇の道」を歩いて行くと、その先に「波照間之碑」がある。 沖縄が本土復帰を果たした1972年(昭和47年)に建立された。
「蛇の道」の近くには、「日本最南端平和の碑」もある。この碑は、1995年(平成7年)に竹富町が終戦50年を記念して建てられたもの。
「蛇の道」の側には「日本最南端の碑」が建立されている。この「日本最南端の碑」は、沖縄返還前の1970年に北海道から日本縦断の旅を敢行した学生が記念に自費で建てたものらしい。言われてみると、字体の特徴だけでなく、「碑」の字を手直ししたような跡も有り、他の2つの碑と比べて手作り感満載。
「日本最南端の碑」と隣り合って、日章旗のレリーフをはめ込んだ「聖寿奉祝の碑」もあるが、両碑に直接の関係はないようだ。
蛇の道の先には、星空観測タワーも確認できる。
高那崎
日本最南端の碑がある高那崎は、迫力満点の日本最南端の岬。
ゴツゴツした隆起サンゴの中を足元に注意しながら進むと、
高さ数メートルの断崖絶壁の海岸線が続いている。
眼下に広がる紺碧の海。激しい波が豪快に崖に打ち付ける。何やら「火曜サスペンス劇場」のエンディングに相応しい場所のよう(笑)。
崖の背後は、フィリピン諸島につながる太平洋の広大な海。 風が強く足場も不安定で、立っているのがやっと。
最南端の碑の見学後は、集落の散策。サトウキビ畑の中にポツンとある洒落た標識。
南共同売店
波照間島にいくつかある売店の内で、一番古く、かつ最南端(即ち、日本最南端)にあるレトロな売店。あまり広くないが、店内にはスナック菓子や黒糖スイーツなどの土産物がコンパクトに配列されている。
売店近くで見つけたバナナの木。
こちらは、パパイヤの木。
北浜(ニシハマ)
島の北西部にあり、北浜と書いて「ニシハマ」と呼ばれるビーチ。沖縄地方での方言で「ニシ」は「北」の意味。
パウダーサンドの浜が約1.5km続く。
波打ち際から沖合にかけて広がる緑と青のグラデーションは、八重山屈指の美しさ。
八重山屈指の極上ビーチと言われ、波も穏やか。
思わず吸い込まれてしまいそうな「ハテルマブルー」の絶景。
波照間船客ターミナル
北浜(ニシハマ)での「ハテルマブルー」の余韻を残したまま、波照間船客ターミナルに戻り、
波照間港16:20発の高速船で波照間島を後にする。
石垣港に戻ってきた頃に遭遇した、西の空に沈みゆく夕陽。波照間ツアーのエピローグを飾るかのよう。
石垣島
今夜も730交差点近くの店で夕食。
軽めに食した後は、別の店へ。
昨日から気になっていた店にも立ち寄る。
石垣牛のステーキは値か張るので、石垣牛のハンバーグにトライしてみる。肉汁が詰まっており、なかなかジューシーで美味しい。
気がつくと宿泊先のアートホテル行きのバスは終了。徒歩だと街の中心部からホテルまでは20分以上掛かるが、商店街を抜けると、あたりは真っ暗闇。月明かりを頼りに、どうにかホテルへと帰還する(笑)。
明日の最終日は、石垣島(川平湾)観光です(続く)。
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